
アメリカで第一線に立ち、先進の企業と接して、
YKK商品の新たな可能性を肌で実感した。
-2007年度入社-
YKK
総合政策学部卒 [取材時] YKK U.S.A. 社 Global Marketing(サンフランシスコ) [現所属] YKKベトナム社 ハノイ |
PROFILE
現在暮らすアメリカ西海岸は自然も豊かでアウトドアスポーツが盛んなエリア。休日には、家族5人でキャンプに出かけることも多い。カヤックも好きで、カリフォルニアの海辺を野鳥やラッコを見ながらパドリング。仕事では、決断のスピードアップは自身の課題でもあると感じており、動的なアメリカのビジネスの仕方とYKKのこだわり続ける姿勢を上手く組み合わせるような進め方を常に意識しているという。
日本ならではと誇れるようなものづくりに携わり、世界で活躍する。
入社してから3年間、日本の事業本部で商品企画を担当し、2010年にYKK香港社に赴任。初めての海外勤務地で4年間にわたりグローバルなビジネスを経験しました。そして2014年、YKK U.S.A.社に異動し、現在はカリフォルニア州のバーリンゲームにあるオフィスで仕事をしています。オフィスのメンバーは、アメリカ人の現地スタッフ、香港社から赴任している派遣員と自分の3人。サンフランシスコをはじめアメリカ西海岸にある世界有数のアパレル企業の本社を対象とした、セールス&マーケティングを担当しています。
日本ならではと誇れるようなものづくりに携わり、世界で活躍する。これが、私がYKKという企業を志望した理由。入社10年目の現在、まさに思い描いたとおりのチャレンジができていると感じています。

YKKのグローバルビジネスの最前線に立つ。
近年のアパレル業界では、アメリカやヨーロッパの本社で商品の企画やデザインを行い、アジアなどの工場で縫製し、世界各地で販売するという地球規模の展開が主流となっています。私が担っているのは、このような流れの最上流となる本社を対象としたマーケティング活動。顧客のデザイナーや購買担当者と直接やりとりをして、新商品を紹介したり一緒になって新規の試作品を企画・開発したりしています。グローバルベースで品質や価格、納期などの交渉を進め、各国の縫製工場におけるYKK指定を獲得することが最終的なミッション。つまり、YKKのビジネスの最前線に立ってグローバルマーケットを切り拓いていく仕事なのです。

まだ想像もしていない領域に未知のマーケットが潜んでいるのではないか。
現在のオフィスは、世界的なIT企業が集まるシリコンバレーとも近い距離にあります。実はこのシリコンバレーのIT企業から、あるプロジェクト向けにファスナー開発の打診を受けたことがあるのです。最終的には協業は実現しませんでしたが、私はこの案件で大きな刺激を得ました。
世界的なアパレル企業の中には5年、10年先の衣服のスタイルを見据えて実験的なプロジェクトを進めているところが多くあります。私が現在関わっているプロジェクトでは、Bluetoothを使い無線で自動開閉するファスナーを共同開発しています。
ファスナーというと、すでに成熟した市場のように考えられがちですが、まだ私たちが想像もしていないような領域に未知のマーケットが潜んでいるのではないか?アメリカに来てから、ファスナーの新しい可能性を日々肌で実感しています。

グローバルビジネスの第一線では、「商品力」ばかりでなく「人間力」も試される。
シリコンバレーのIT企業と一緒に仕事をしてみて、刺激を受けたことがもうひとつあります。それはビジネス感覚の違い。意思決定のスピード、求められるコミットメント、法務面の交渉など、すべてが異次元のレベルなのです。市場に新しい価値を生み出すためにもっとも早く効率が良い手段を、迷いなく遂行していく彼らと同じ立場で仕事をしていくためには、私たちが自ら改革しなければならないことも数多くあると痛感しました。こちらから新しいプロジェクトを提案していけるような発想力と行動力を鍛えていくことも、これからの重要なテーマだと感じています。
グローバルビジネスの第一線に立ってみて感じるのは、「商品力」ばかりでなく、ビジネスパーソンとしての「人間力」が試されるということ。「前川」という人間、そして私が働くYKKという企業を世界中の人々に好きになってもらえるように、これからもグローバルな舞台で人間力を鍛えてさらに成長していきたいと思っています。
※インタビュー内容は取材時のものです。 (2016年12月取材)