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自らの発想で、
新しい日本の「窓」のスタンダードをつくりたい。

07
商品開発
-2005年度入社-
YKK AP
工学部機械工学科卒
[取材時]
YKK AP株式会社 開発本部 商品開発部
窓商品開発グループ 引違い窓商品開発室
[現所属]
YKK AP株式会社 商品開発本部 住宅商品開発部
窓グループ 複合窓商品開発室

PROFILE
実家は大工さんだった父親が建てた古い家で、随所に引違い窓があった。そんな子どもの頃からの思い出があって、入社前から引違い窓の商品開発を熱望した。学生時代の専攻は機械工学。設計はもちろん、材料や機械加工など、あの頃学んだ知識がいまの商品開発に大いに役立っている。休日は、釣りや家庭菜園。自宅の庭に小さな畑を作り、子どもと一緒に楽しんでいる。

検証・分析し、設計図を描いて、性能を確認して……。入社1年目に学んだことが、いまの自分の糧になっている。

窓にはいろいろな種類がありますが、横にスライドさせて開閉する「引違い窓」はもっとも一般的なタイプ。商品開発者としての基盤となったのは入社1年目の経験。配属されてすぐに当社の基幹商品の開発(モデルチェンジ)に加わり、窓に取り付ける部品の設計を任されました。既存商品のものを真似ればいいと高をくくって設計図面を描いたのですが、何度トライしても強度や水密といった要求性能を満たせず、モノを生み出す苦しみを痛感しました。検証や解析を行って問題点を洗い出し、設計図を描き、試作試験で性能を確認して……。このサイクルを何度も繰り返し、自部署の先輩ばかりでなく、生産技術の担当者などみんなにサポートしてもらって、どうにか商品化にこぎつけられました。「前よりもいいものができたね」と製造現場の方に言われたときは、技術者冥利に尽きましたね。このとき、くじけそうになりながらも必死で学んだこと、経験したことが、いまの自分の糧になっています。

集合住宅用の商品開発を経験して、暮らしと「窓」との関係の深さを改めて実感した。

入社6年目から1年間、集合住宅用の窓の開発を担当しました。同じ引違い窓でも、一般住宅用とは求められる性能も機能も異なります。高層階でも使われるので、耐風圧や気密、水密といった基本性能はより高いものが要求されるし、その耐用年数も長い。また、集合住宅ではあらかじめ住む人を特定できないため、様々な人に使われることを想定しなければなりません。お年寄りには、軽い力で開閉できる機能。子どもには、背が低くてもラクラク開けられて、かつセーフティーな仕組み。集合住宅用の窓の開発を経験して、暮らしと窓との関係の深さを改めて実感しました。

どんなに高性能であろうと、快適でないなら「窓」としての価値はない。

防音商品の開発では、実際に騒音の多い地域を歩き、住民の方の話も聞きました。さらには、ホームビルダーの作業スタッフにも。このタイプの窓はどうしても重量が重くなってしまい、施工で苦労しているという声があったのです。確かに音や振動を防ぐためには部材などを頑丈にするのが早道。しかし、それでは開閉が重くなるなど、住む人に不便を強いることになってしまいます。私は、防音性能に優れながらも、標準的な窓と同じように快適な商品をつくりたかった。そこで考え抜いて、随所に創意工夫を。たとえば、窓の鍵は、誰もが使い慣れているクレセント錠と特別な仕掛けを組み合わせて、容易に施錠、密閉できる機構を開発しました。騒音で困っている人たちが快適に生活できるようにサポートする……。窓にできることは、まだまだたくさんあると思っています。

みんなのイメージを変えていくような、新しい日本の「窓」のスタンダードをつくりたい。

「窓」と聞くと、おそらくほとんどの人が、アルミフレームとガラスを組み合わせたアルミサッシを思い浮かべるはず。私は、このアルミサッシに代わる、新しい日本の「窓」のスタンダードをつくりたいと思っています。もっと暖かなイメージで、住まいの内と外をやさしくつなぐ窓。省エネや環境性能に飛び抜けて優れた窓。フレームのないガラスだけの窓。開けたままでも防犯機能のある窓……。今はまだお披露目には程遠い出来ですが、みんなのイメージを変えるような窓をつくって、日本の、世界の人たちの豊かな生活に貢献していきたいのです。

※インタビュー内容は取材時のものです。 (2012年9月取材)

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