CAREER INTERVIEW / キャリア入社者へのインタビュー

半導体メーカー⇒YKK

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生産技術

2013年度キャリア入社
自然科学研究科 修了

[取材時]
YKK株式会社
ファスニング事業本部 商品開発部
要素技術開発室 着色開発グループ
表面処理技術チーム
[現所属]
YKK株式会社 製造・技術本部
生産技術部 スライダー技術開発室
スライダー生産技術グループ 表面

PROFILE
出身は富山県。YKKが黒部市に技術の総本山としての拠点を置くことも、転職にあたっての大きな理由だった。新鮮な海産物をはじめとした美味しい食べ物、豊かな自然など、富山には自慢できるものが数多いという。好きなスポーツはスキー。長野の白馬などがお気に入りのゲレンデで、黒部からならクルマで1時間半ほどの近さなのだとか。

人に身近な存在だからこそ、ファスナーの開発はどこまでも深い。

ファスナー開発には、ものづくりの様々な技術が凝縮されている。

ファスナーは、誰もが普段から何気なく使っている商品ですが、その開発には最先端の様々な技術が結集されています。私が担当するのは、ファスナーを開閉する時に動かすスライダーや開閉時に噛み合い部分となるエレメントの外観や機能に関わる表面処理技術です。
最近、ファッションのアイテムとしてファスナーにも繊細なカラーリングや風合いが求められています。私たちが取り組む表面処理技術の開発では、そうした美観の追求に取り組みながら、同時に耐食性やコストなどの厳しい条件もクリアしなければなりません。なかでも耐食性については、「品質にこだわり続ける」という言葉がコアバリューにあるとおり、高いレベルの社内基準が設けられています。

外からの新しい風を積極的に受け入れようというオープンな雰囲気を感じる。

大学を卒業後、半導体メーカーに11年間勤めて、YKKにキャリア採用として入社しました。前職では、半導体レーザーの生産技術に携わっていました。めっき処理をはじめ、その生産技術に関わる知識が生かせると考えたのが、YKKを志望した理由のひとつです。
とはいっても、YKKのファスナーはとても独自性が強い領域。果たして自分の経験が生かせるのかと、正直言って不安もありました。
でも、それも今となっては取り越し苦労だったと思っています。ファスナーの開発・製造にはものづくりに関する多様な要素が凝縮しており、様々な局面でこれまでの経験が生きてくるのです。また、YKKには、外からの新しい風を積極的に取り入れようというオープンな風土があります。ファスナーの基礎知識から学べる研修など、教育制度が充実していることも心強かったですね。

自ら開発した技術を世界の工場へ。この広大なフィールドもYKKの魅力だ。

入社してすぐに任されて、現在も取り組んでいる開発テーマがあります。それは、最近ファスナーの表面処理において大きなファクターとなりつつある環境性能。美観や機能などは従来と同様のレベルを保持しつつ、環境に優しいめっき開発を進めています。
昨年は、海外の材料メーカーとの共同試験を行うために海外のグループ工場に1週間ほど出張しました。現地の熟練技術者と意見をぶつけ合いながら一緒に仕事ができたことはまた新しい経験でした。
この技術を一日でも早く確立したい。それが現在の目標です。そして次のステップとしては、自ら開発した技術をYKKの世界中の工場に広めていきたいですね。

※インタビュー内容は取材時のものです。(2015年12月取材)